シェアキッチン会員の中には、自分で作ったお菓子などを直接販売する以外に、ネット通販を始める方も結構おみえになります。 ということで、食品通販事業立ち上げの準備についてまとめてみました。
事業計画の策定
① 何を誰に買ってもらいたいか?を決める
売りたいものと売れるものは違いますが、まずは自分の感性を大切に。 ただ、友だちや家族など身近な人達からの評価をもらうと客観的な判断ができますのでどんどん食べてもらいましょう。 原価計算と販売管理費をしっかり計算してみましょう。(その話はまた後日)
② ブランド名や商品名を考える
ここが一番楽しいので、誰が何と言おうとまずは自分の好きなように作ってみましょう!
③ だれがどうやって作るか決める
自分で製造するのか、仕入れるのか、OEMで製造するのかなど、製造に関する決定が必要です。 まずはコストを抑えるために自分で作って販売することが基本です。
④ 最低限の要件をまとめる
食特性上賞味期限や保存方法、物流面も同時に考慮しましょう。
⑤ 販売チャネルを決定する
自社サイト、ECモール、SNSなど、各チャネルのメリット・デメリットを比較し、最適なものを。
ターゲット層と販売する規模、購買導線、管理費用もしっかり確認して決めましょう。
⑥ 競合分析を行う
競合他社の商品や価格、売れ筋を分析します。できれば買ってみましょう。いろいろな発見があります。
⑦ 収益計画を立てる
売上目標、経費、ロス率、利益を算出し、最適な製造数をはじき出し事業の収益性を予測します。
法的な手続き
① 開業届けや会社の設立
まずはスモールスタートではじめたい方がほとんどです。ECで売る場合は特定商取引法に基づく表記が必要なので気をつけましょう。
② 食品表示法
食品の名称、原材料名、アレルギー表示など、正確な情報を表示する必要があります。
③ 消費税法
消費税の納税義務が発生するため、税理士に相談することをおすすめします。また、特定商取引法に基づく表記も忘れずに。
④ 食品衛生法
食品の製造・販売に関する衛生基準を遵守する必要があります。
⑤ 商標登録
自社ブランドを保護のために商標登録も検討しましょう。ネットで4万円代~誰でも申請できるようになっています。
⑦ その他衛生関連法規
HACCPに基づく衛生管理など、必要な衛生管理方法に則り製造できる段取りを建てましょう。
物流の準備
① 梱包資材
食品衛生法・容器リサイクル法に基づき材質・サイズ・見栄え・コストをふまえてイメージに近いものを。 また、配送距離に応じて外装や段ボール、緩衝材も必要になります。
② 配送業者
冷蔵・冷凍配送の場合は、特に温度管理ができることが条件です。製造から販売の流れも同時に整理しましょう。 また、配送サイズにより値段が大きく変わります。できるだけコンパクトに容積率の高い方法を考えましょう。 配送条件は同時に配送日数に関わりますのでしっかり検討しましょう。
★オススメは在庫販売よりも受注生産対応です。
③ 在庫管理
食品の賞味期限管理など、適切な在庫管理方法を考える必要があります。
商品の特性によりますがスタート時は在庫販売はリスクが高いのでお勧めしていません。
販売サイトの構築
① ECサイト構築
自社サイトか、ECモールに出店するかを決めましょう。自社サイトはなかなか売れません。
商品情報、決済システム、配送情報などある程度決めておかないとオープンできませんが、今は 必要な項目を入れるだけでサイトの立上げができることがほとんどなのであまり困る事はないと思います。
当キッチンでは立上げサポートをお安く行っていますので是非ご相談ください。
② デザイン
見やすくわかりやすいデザインを心掛けましょう。何よりも写真の撮り方の工夫が必要です。写真が全てと言っても過言ではありません。
③ 店舗名やキャッチコピー
正解はありませんが、店舗名は一度決めると簡単に変えずらいこと多いのでしっかり考えてください。 キャッチコピーはトライを繰り返して、一番ささるものを決めましょう。
④ SEO対策
検索エンジンで上位表示されるように、SEO対策を行いましょう。 SNSの場合は更新頻度とメンション、動画の閲覧数、エンゲージメント(反応)が重要です。
今のところSNSからECサイトへのリンクが一番手っ取り早いです。
マーケティング
① SNS活用
Instagram・TikTok・X・YouTubeなどを活用して、商品をPRし、リンクを必ず貼りましょう。
② 広告
Google・インスタ広告は最初は必用ありません。規模が大きくなってきてからで大丈夫です。
顧客対応
① 迅速な対応
お客様からの問い合わせに迅速に対応できるように心がけましょう。信頼関係を築くことが何より一番大切で、これは商売の基本ですね。
② 賠償責任保険への加入
食品通販事業は、下手をすると人の命に係わることがあるため、多岐にわたる準備が必要となります。
シェアキッチンプランナーなどの専門家に相談し
やれることことからやっていきましょう。